2009年 04月 01日
東京の郷土料理と言えば「深川めし」。農林水産省郷土料理100選のひとつ「深川めし」を訪ねて下町に出向きました。隅田川が東京湾に注ぐ江東区のこの界隈は、江戸時代にはあさりや牡蠣がたくさん獲れる漁師町であった。徐々に埋め立てが進み、今ではその風情が少なくなっていますが、佃煮屋さんが多かったり、「深川めし」を食べさせる店ののぼり旗が、なんとなくその面影を残しています。 「深川めし」は良質のあさりやカキが沢山捕れ、それらは深川名物とされていたのです。 忙しい漁の合間に手早く作れ、しかもおいしく栄養価の高い「深川めし」は、漁師の日常食としてもてはやされました。体を冷やして家に帰る漁師たちにとって、もってこいの食べ物だったのでしょう。 「深川めし」には2種類あるらしく、漁師たちの食べ物であった葱と生のあさりを味噌で煮込んで熱いご飯にぶっかけたもの、二つめは「あさりの炊き込みご飯」ですが、それは大工などの職人さんが弁当に持っていけるものをと言う事で作られたそうです。 左が炊き込みご飯の「深川めし」、右がぶっかけ飯の「深川めし」 ランチセットについてくる「葛きり」と自家製佃煮の試食 いただいたのは深川江戸資料館の前にある「深川宿」と言う「深川めし」の専門店。「深川めし」の命は新鮮なあさりと、赤味噌と白味噌の絶妙なバランスと言いますが、噛むとじゅわっとあさりのエキスが味噌味に一層のこくを加え、誠に美味でした。下町の粋を気取って、どこか懐かしい庶民の味を味わえました。
by konmasa1024
| 2009-04-01 20:53
| 昔味美味珍品
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