2016年 12月 25日
北九州市 旧松本家住宅<歴史的建造史跡>
旧松本家住宅は明治45年(1912)に北九州市戸畑区の現在地に建てられた和館(日本館)を併設した洋風近代建築です。
この建物は、ともに福岡藩士であった松本家、安川家が筑豊の石炭業として財を成したことに始まります。父安川敬一郎と共に当主の松本健次郎氏が自らの住宅と迎賓館を兼ねて建てたものです。その安川・松本家は20世紀初頭には、6大財閥(三井、三菱、住友、安田、古河、藤田)に次ぐ資産を誇りました。そして地方財閥としての地位を固めて行ったようです。

敷地入口の門を入ってすぐに表れる洋館
e0101172_2044287.jpg


洋館は建築面積600m²の木造2階建てで、東京駅などを設計した明治の有名な建築家辰野金吾が設計しました。日本におけるアール・ヌーヴォー導入の早い例であり、CUTLET最も本格的なもの。家具に至るまでアール・ヌーヴォーで制作されている例は他にはないと言うことです。<国の重要文化財>

館への入り口

e0101172_20463543.jpge0101172_2047935.jpg

      
一階広間、(訪問時はチェロのミニコンサート用に多くの椅子が並べられていました)
e0101172_20502724.jpg


暖炉
e0101172_20511576.jpg   一階食堂
e0101172_2053154.jpg



          食堂南側ベランダ
e0101172_20542020.jpg


          庭園側より本館を見る
e0101172_21245566.jpg


         二階への階段
e0101172_21254584.jpg


         ステンドグラス
e0101172_21272255.jpg



日本館は建築面積470m²、中央書院や大座敷が雁行する書院座敷と居室を供えた建物で、洋館とは廊下でつながっています。

e0101172_15511891.jpg


この建物は戦後一時期アメリカ軍に接収されましたが、昭和27年(1952)北九州経済人の集まりである西日本工業倶楽部が設立されると同時に、松本家より土地、建物を譲り受け、倶楽部会館として利用されています。

e0101172_15574943.jpg



この建物屋敷の周辺は木々の繁る丘陵地で、敷地面積は約1.3ヘクタール、邸内には松本氏が国の内外から調達した家具調度品、美術工芸品が数多く揃っており、また金比羅山を背景にした庭園も四季それぞれに樹相を異にして観賞されます。北九州戸畑に育った地方財閥の栄華を象徴する建築物。
一方、父安川敬一郎と共に旧明治専門学校(現九州工業大学)の設立に尽力した話を聞くと、単にお金儲けだけを考える並の事業家ではなかったように思います。






旧松本家住宅(現西日本工業倶楽部)


住 所 : 〒804-0021 北九州市戸畑区一枝1-4-33
一般公開: 年間特定日のみ一般公開
連絡先 : 通常はウエディング会場として活用されています。TEL:093-871-1031(代表)
交 通 : JR戸畑駅より、西鉄バス(明治学園前下車)
      戸畑駅…25・27・28・32・63・73・83・11番
















<記事中のコメントは一般公開日当日配布されたパンフレット及び公式HP、館内掲示の説明ボードによる>

by konmasa1024 | 2016-12-25 20:23 | 歴史的建造史跡


<< 厚木「鐡馬舎」<古民家カフェ>      伊豆韮山反射炉<世界遺産> >>