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2013年 11月 09日
せいだのたまじ(山梨県上野原市)<昔味美味珍品>
2013年11月9日、山梨県上野原市の催し「長寿食文化の祭典」と名づけて行われた第28回国民文化祭・やまなし2013にて見つけた郷土料理「せいだのたまじ」を紹介します。
なぜ山梨県上野原とジャガイモが関係あるのか? ジャガイモと言えば、明治時代に欧米より入ってきた男爵やメイクイーンなど、北海道が一番最初かと思いがちですが、実は日本で最初に広がったのは、この上野原地区だったのです。
それは、江戸時代にルーツがあります。江戸時代には、たびたび全国規模で飢饉が発生し、山梨でも多くの被害がでていました。その飢饉対策として、当時の名代官中井清太夫は、種芋を長崎から取り寄せ、郡内の村にジャガイモの栽培を広め、飢饉の窮地を乗り切ったと伝えられています。
 このジャガイモにより飢饉を乗り切った住民は、感謝の気持ちを込めてこのジャガイモを『清太芋』と呼ぶようになったと言われています。つまり、『せいだ』とは、中井清太夫の名前からつけられたジャガイモのことです。


左、「せいだのたまじ」右「雑穀まんじゅう」
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「せいだ」とはこの地方でジャガイモのことを言います。「たまじ」とは小さな玉を意味する言葉で、小さいジャガイモの煮っころがしと言ったもの。大きく育ったジャガイモは販売用に供し、販売に適さない、今で言う訳ありの小粒のものを自家用として一年間食べつなぐために考案された料理と聞きました。
味は味噌味で甘く、一晩水に浸け、水がなくなるまで茹で、甘味噌でよく染みたところが食べごろと言う。家庭によって少しづつ味が違うところが郷土料理らしいところとか・・・。

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上野原にある龍泉寺には名代官中井清太夫を讃「芋大明神」の碑が建てられている。
なぜ、中井清太夫の碑ではなく、「芋大明神」の碑となったかについては次のように言われています。中井清太夫は庶民に優しい名代官であったがために、後任の代官がやっかみのあまり、中央に対して中井清太夫の悪口を報告し、そのため中井清太夫は訴追を受け、以降讃えることがはばかれる事になったのだという。

龍泉寺にある「芋大明神」の碑
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「せいだのたまじ」は実に素朴な味でした。郷土料理にふさわしく、おふくろの味と言って良いもの。この料理に隠された裏話も郷土料理にはつきものです。
多分、この地方出身のみなさんは、この味でふるさとを思い出すことでしょう。いいですね。








せいだのたまじ(山梨県上野原市)

交 通:JR中央本線「上野原」下車 八王子より電車で20分弱
観光協会:山梨県上野原市上野原3832
TEL: 0554-62-3119
「せいだのたまじ」は市内にある「ふるさと長寿館」で食べることができます。












<記中コメントは上野原市公式HP及び国文祭パンフレットより>

by konmasa1024 | 2013-11-09 11:16 | 昔味美味珍品


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