2013年 01月 18日
天丼発祥の店とは東京・浅草の「大黒家」と言われています。その本店がある場所と言えば、みなさんよくご存知の浅草・浅草寺のお膝元伝法院通に面しています。春夏秋冬いつも大勢の人通りが出来る浅草寺に向かう仲見世通り、浅草寺の門をくぐる手前を左折するとしばらくして左に白壁の土蔵造りの建物が大黒家さんです。 人通りが絶えない仲見世通りより浅草寺に向かう 大黒家は明治20年(1887)浅草伝法院通りに、そば屋として始めたそうです。当時もその通りは賑やかで繁盛はしていたものの、忙しい割には儲からなかったようです。しかし、天ぷらそばがたくさん出るときは売上が上がることに気づき、明治の末にそば屋から天ぷら屋になったんだとか・・・。 屋号もそば屋時代の大黒屋から天ぷら屋に変わって大黒家になったということです。 本店正面 天ぷらについては、ポルトガルの宣教師の台所で働いていた日本人が、ポルトガル語のテンペロ(香辛料、油、調理の意)から油料理=てんぷらになったとか、漢字の天麩羅は天竺(天)から来た浪人が売る小麦粉(麩)の薄物(羅)と言う意味で、江戸時代の戯曲作家の山東京伝が名づけたとか言われております。 歴史と自信を感じさせる店看板 1階が椅子席、2階が座敷となっていて、歴史の風格を感じさせる小奇麗な店内です。 さて、お目当ての天丼ですが、これぞ大黒家天麩羅と言われる一押しの「えび天ぷら丼」を頂きました。 ご飯が見えないくらい大きくどんぶりからはみ出た海老が4本、ごま油だけを使って、キツネ色に揚げた天ぷらが載っかっています。 丼つゆはちょっと辛目で濃厚、その丼つゆに天ぷらをくぐらせる量が絶妙、さらにご飯にかける量も工夫されている。ご飯がビチャビチャにならない程よさがとても良いですね。 天丼の旨さを引き立たせてくれるのが 何気ない箸封筒、電話番号が書かれています。 お新香、一夜漬けのキャベツに入っている 03-3844-1111と2222 よくこんな 生姜がよく効いている。 番号が貰えましたね。 屋号が大黒家に変わり店主は四代目となった今も、昔の味をずっと守り続けていると言う。昔を語る貴重なお店の一つです。 天麩羅は江戸の庶民の中から生まれた食べ物です。安永年間、天麩羅は東京湾で採れた魚に衣をつけて油にくぐらせ荷台の上に簡単な屋根をつけた屋台で売られていたそうです。屋台では天つゆは共用で、大きな丼に入れられ、みんなでつけて食べていたとか・・・。ちょんまげをつけたお侍さんも利用していたらしく、言ってみれば天麩羅は現代で言うファーストフードのようなものだったのでしょうね。浅草見物のついでに大黒家天麩羅をいただきながら江戸の情景を思い浮かべてみればいかがでしょう。 天丼発祥の店 浅草大黒家 住 所: 東京都台東区浅草1-38-10 電 話: 03-3844-1111 03-3844-2222 営業時間:11:10ー20:30 年中無休 <記中コメントは大黒家公式ホームページ及びウィキペディア>
by konmasa1024
| 2013-01-18 22:22
| 昔味美味珍品
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