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2011年 10月 29日
横浜ベーリックホール<歴史的建造史蹟>
横浜市ベーリック・ホールは横浜山手にある元町公園側に建つ山手西洋館の一つです。1930年に建築家JHモーガンによって設計された明るいベージュ色した外壁を持つイギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅跡です。建築後約80年経っていますが、スペイン風の造りは素晴らしく現在でも目を引きます。

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山手居留地の中では最も大型の西洋館で、木造2階建て、地階部分は鉄筋コンクリート造り。東西に長い敷地にあわせて建物も東西に長い形をしており前面の南側には、庭園が広がっています。
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庭に面したアーチ型の大きな開口部は三連アーチの玄関ポーチ、壁泉、四葉(クワトレフォイル)をした2階の小窓、軒下を飾る帯状の幾何学模様のタイル、化粧垂木で支えられた軒など、この建物にはデザイン上数多くの見どころがあります。
        下は三連アーチの玄関ポーチに立って
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この建物は、第二次世界大戦前まで住宅として使用され後、1956(昭和31)年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付され、セント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎として使用されていました。その後、スクールは2000年の春、最後の卒業生を送ると閉校となり100年に及ぶ歴史に幕を閉じました。それに伴いこの土地を取得した横浜市がスクールより建物の寄贈を受け2002年7月一般公開したものです。

室内には家具や調度品が復元され、ベリック氏が暮らしていた当時の雰囲気を再現している。
一階食堂
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1階居間に併設されたパーム・ルーム(サンルームのようなもの)
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入館口から中へ入ると右手に広い部屋があり、中央壁面には暖炉が据えられている。これが個人宅として使用されていたというのだから、往時の貿易商の裕福さを窺い知ることができます。
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美しい意匠の階段を上ると、二階部分には寝室などのプライベートな部屋が並ぶ。
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各部屋の様子を見てゆくと、細かな部分にまでさまざまに興味を覚えて飽きない。各部屋毎に基調となる色が異なっているのも面白い。子ども部屋にはぬいぐるみなどが置かれていかにも「子ども部屋」らしく設えられているが、ベリックがこれを建てたときにはすでにご子息は成人していたという。
2階 令息寝室
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2階 夫人寝室
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四葉型をした2階の小窓
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緑濃い敷地の中に建つ「ベーリックホール」はなかなか大きく堂々とした姿を見せる。建物の前の芝生の庭を廻って散策路が辿り、随所にベンチが置かれている。散策路の片隅ではイーゼルを立てて絵筆を走らせる人の姿もある。「ベーリックホール」の美しい外観は写真や絵の趣味の人にとって創作意欲をかきたててくれるものに違いないです。

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伺ったのは9月の末、暖かい日差しが芝生に注ぎ、平日と言うこともあって人影も少ない。時間がゆっくり流れて、80年前の今ほどスピードの上がらない時代に近い時を感じました。笑い声とともに英語が飛び交う前庭周辺、異国の地で活躍した外国人の様子が思い起こされるような雰囲気を持った建物です。



横浜ベーリックホール
場 所: 横浜市中区山手町72
電 話: 045-663-5685
交 通: 横浜市営バス「元町公園前」バス停より徒歩1分
入館料: 無料
開館時間:午前9時30分~午後5時(7月、8月は午後6時まで)






<記中コメントは、ホール内掲示パネル及び公式HP、横浜沿線公園散歩HPによる>

by konmasa1024 | 2011-10-29 09:49 | 歴史的建造史跡


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