2010年 11月 09日
高輪消防署二本榎出張所<歴史的建造史蹟>
第一次世界大戦後に流行した「ドイツ表現派」の建築設計で、そのレトロな外観から、地域のシンボル的な存在となっている高輪消防署二本榎出張所。
建物の完成は1933年(昭和8年)、高輪消防署の本署として建てられたものです。
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      「二本榎」とは今はないが元々この辺りの町名で、この地の上行寺にあった二本の榎の
      大木が「二本榎」と呼ばれて後に地名になったもの。地上3階建ての上に望楼がつき、
      ひときわ目を引く。
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   鉄筋コンクリート造、地上3階建て。1階の腰壁は花崗岩の切り出し積みで、ひさしや窓台は
   左官洗い出し仕上げで、玄関は御影石に木の扉で出来ている。
   今も現役の消防署として消防車が配置され活躍している。

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1階より2階への階段(左)、2~3階へのらせん状の階段(右)
コンクリート製の重々しい階段、壁や手すりを触ってみると、すべすべでとても肌触りが良い。
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3階部分は円形の講堂であったと言う。放射状の8本の梁と10個のアーチ窓がある。
第一次世界大戦後の「ドイツ表現主義」と言うデザインで、曲線と曲面をモチーフとして力強く流れる躍動感のある設計が特徴だとか。

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当時使用されていたアールヌーボー風のガス燈(上左)、    半鐘(上右)e0101172_2133538.jpge0101172_2134848.jpg


                木製はしご。 一本の丸太を半分にし、中をくりぬいて作った
                木製はしご、とても重そう。
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今と違って周りに高い建物がなかった時代、海抜25メートルの高台にあるこの建物からは、東京湾までもが一望できたそうです。写真では窓越しに見える背の高いビル(ドコモ)の方向に東京湾が見えたそうです。
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築70年以上を経てなお、完工時の原形をとどめる貴重な建物。
消防活動と言う町の安全を守る重要任務の他、年末にはライトアップされ、地域のランドマークとなっている。
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私はふら~っと一人で訪問しました。門をくぐると受付窓口があり、見学の申し入れをすると、やがて若い消防隊員の方が付き切りで説明いただきました。キビキビとした口調で、丁寧に説明いただいたのがとても印象的でした。その話しぶりから、この文化遺産の中で仕事が出来る喜びを感じておられるような自信に満ち溢れていたように思います。



高輪消防署二本榎出張所

住 所: 東京都港区高輪2の6の17。 TEL : 03-3473-0119
交 通: 品川駅から徒歩15分。白金高輪駅から徒歩10分。
見 学: 午前9時~午後4時に直接受付へ(出動時は対応できない場合も)。




(記中のコメントは当日頂いたパンフレットを引用)

by konmasa1024 | 2010-11-09 20:53 | 歴史的建造史跡


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